早大 六大学初の4冠逃す
「第46回明治神宮野球大会・大学の部決勝、亜大2-1早大」(18日、神宮)
あと一歩で春秋リーグ戦、全日本大学野球選手権を含む東京六大学史上初の4冠を逃した早大・高橋広監督は「結果として裏目に出てしまいましたね」と延長十四回の継投を振り返った。
先発した大竹を引っ張れるだけ引っ張った。だが回が進むに連れてボールが高く浮き出した。「バランスが崩れて浮き出していた」と高橋監督は交代機を探り、延長十四回1死三塁のピンチを招いたところで「左まで」と本人に伝えた。大竹はその期待に応え藤岡を遊ゴロに打ち取り、三塁走者は本塁タッチアウト。最大のピンチを防いだタイミングで、リーグ戦からリリーフとして役割を果たしてきた右の吉野にスイッチした。
だが2死一塁から盗塁と2つの暴投が重なり決勝点を献上。延長に入ったころから大粒の雨が降り出し、難しいマウンドになっていた。亜大が奪った2点はミスがなければ防げた失点。だからこそ「どうしてもこういう展開になればミスした方が負ける」と高橋監督と唇をかむ。
6月の大学選手権後、チームに「油断するな、決して受けて立つな、チャレンジャー精神を忘れるな」と口酸っぱく言い続けてきた。高校野球指導者から母校の監督へ転任し、就任初年度から確かな結果を残した指揮官。あと1勝で届かなかった日本一を目指し、また新たなチームをスタートさせる。