360°モンキーズ杉浦、初練習に遅刻
四国アイランドリーグ(IL)plusの愛媛マンダリンパイレーツに投手として入団したお笑いコンビ「360°(サブロク)モンキーズ」の杉浦双亮(40)=登録名・サブロク双亮=が22日、松山市内でチームの今季初練習に参加。芸人とプロ野球選手との“二刀流”が本格スタートしたが、いきなり練習に遅刻するなどホロ苦い始動となった。
練習は午前10時開始だったが、杉浦がグラウンドに現れたのは1時間遅れの同11時だった。
「きのうの夜、福島で営業がありまして…。分かっていたことなんですが遅刻してしまい、みんなに迷惑をかけていまいました。すみません…」。
前夜、福島県内で芸人としての仕事が入っていたため松山入りできず、この日の始発便で羽田を出発。午前9時に松山空港に到着した。
ここまでは予定通り。数十分ほど遅刻することは前日までに球団に伝え、了承を得ていた。しかし、空港から市内の自宅に戻り、ユニホームに着替えて家を出たあと、痛恨のミスが…。車で向かっている途中で「アップ用のシューズがないことに気づいた」という。
慌てて大型ショッピングモール内のスポーツ店に駆け込み、シューズを購入。大急ぎでグラウンドに向かったものの、結局1時間の遅刻となった。「朝からバタバタ。二刀流の難しさを実感しました」。バツの悪そうな表情でツルツルの頭をかいた。
全体練習に加わったあとはキャッチボールやノック、下半身トレーニングなどハードなメニューをこなした。エース・正田樹投手(元日本ハムなど)らと談笑する場面もあったが、表情は最後まで緊張気味。自慢の野球モノマネも封印し、懸命に体を動かした。
昨年11月のトライアウト合格後、専門のトレーナーのもとで肉体強化に取り組んできたというが、練習後は「足腰がキツいっす。先行き不安です」と弱音もポロリ。それでも「若い人たちと真剣に野球をやれる喜びを感じた」と話した。夢を追う40歳のルーキーが、冷や汗まじりで“二刀流”の第一歩を踏み出した。