巨人・高木京の供述(1)笠原から誘い
巨人は8日夜、都内の読売新聞本社で会見を開き、高木京介投手(26)が新たに野球賭博に関与していたことを明らかにした。一連の野球賭博問題の責任をとり、渡辺恒雄最高顧問ら3人が辞任することも発表した。会見で配布された文書からは、隠蔽のため賭博関係者らと口裏合わせしたり、スマホを買い換え“証拠隠滅”を図ったことなど生々しい言動が明らかに。一度は沈静化した賭博騒動が再燃したのは、2月29日に週刊文春の取材が球団に入ったことが発端だった。
高木は3月1日に球団の取り調べを受けて以降、関与を否定し続けたが、7日、妻や両親に告白して説得され、8日、球団の調べに野球賭博を認めた。【以下、高木の供述内容(1)~(3)】
(1)高木は2014年4月上旬の試合前に笠原から野球賭博をもちかけられ、軽い気持ちで賭けをすることにした。高木は、どの試合にいくら賭けたかをはっきり記憶していないが、笠原が賭けた試合に乗っかる形で1試合に10万円~15万円ずつ賭けることにし、笠原に頼んだ。笠原が賭けをしている相手については、B(※野球賭博常習者、飲食店経営者)という人物であると知らされたが、この時は会ったことはなかった。笠原は高木の賭ける試合を自分の携帯からBに送っていた。
(2)その後、高木は5月上旬までの間に3~4回、計8~9試合を対象に賭けをしたが、総額で50~60万円も負けたため、それ以降、野球を対象にした賭けをするのはやめた。
(3)高木が野球賭博をやめた後の2014年夏頃、高木が友人と、Bの経営する飲食店に行った際、店には笠原とBがいた。この時、高木はBから、「いつでも(野球賭博を)やりたくなったら、笠原を通じて言ってこい」と誘われたと述べている。また、笠原からも2~3回、「もっとやりませんか」「一緒にやりましょうよ」などと誘われ、2015年の選抜高校野球大会でも2回ほど誘われたが、高木は全て断った。2015年シーズンは、笠原が2軍にいる時期が長かったため、誘われることはなくなり、野球賭博はやっていない。