なぜ再び野球賭博…文春の取材が発端

 巨人は8日夜、東京都内の読売新聞本社で会見を開き、高木京介投手(26)が野球賭博に関与していたことを明らかにした。一度は沈静化した賭博騒動が再燃したのは、2月29日、週刊文春から野球賭博関与に関する取材が入ったことがきっかけだった。

 高木京は、昨年賭博行為で無期失格処分となった笠原将生元投手(25)から誘われ2014年シーズンから野球賭博を行った。しかし昨年の調査では、名前が挙がることはなかった。

 球団発表によると、昨年、笠原元投手ら3選手が処分を受けた際、高木京は野球賭博に関与していた人物「B氏」から「食事を賭けていたという話でまとめる。高木君のところには、調査が来ることはないから安心して」と言われたという。

 さらに昨年の秋季キャンプ前にBと会った際、見知らぬ男性が同席し、B氏から「この人はNPBにも警察の偉い人にも通じている。NPBに高木君の名前が出ているか聞いてきてもらう」と紹介された。男性は「そのためにはお土産が必要。何かスキャンダル情報がないか。それがあれば高木君の名前は(もみ)消せる」と持ちかけられたが、高木京は「知らない」と答えた。

 その後、高木京と笠原元投手、B氏との間で「球団にもし呼ばれても、名前を借りたということで通す」というう口裏合わせがなされた。さらに高木京はB氏から言われてスマートフォンを買い換えた。

 球団は3月1日に高木京の事情聴取を行った。高木京は打ち合わせ通り「名前を貸しただけ」と虚偽の報告をしていたが、8日に関与を認めた。

 巨人はB氏について「昨年のNPBの調査委員会の調査の過程で野球賭博常習者であることが判明するや、その後のNPB調査委員会の呼び出しには応じない一方、週刊文春に対しては様々な情報提供を行っているとみられます」と指摘している。

 一連の騒動の責任を取って渡辺恒雄最高顧問(89)らが辞任することも発表された。

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