智弁学園が初V 延長11回サヨナラ
「選抜高校野球・決勝、智弁学園2-1高松商」(31日、甲子園球場)
延長十一回、智弁学園(奈良)がサヨナラで高松商(香川)を下し、初優勝を果たした。1960年以来56年ぶり3度目の優勝を目指した高松商はあと一歩で涙を飲んだ。
智弁学園はこの回2死一塁から6番・村上頌樹投手(3年)が中越えにサヨナラ二塁打を放った。
智弁学園は二回、1死一、三塁の場面で8番・中村晃外野手(3年)の二ゴロの間に三塁走者がかえり、先制した。
しかし高松商は八回、1死二塁で3番・米麦圭造内野手(3年)が中前適時打を放ち、同点に追いついた。
準決勝で接戦を勝ち抜いた両チームは決勝戦でも互いに譲らず、智弁学園・村上、高松商・浦大輝投手(3年)のしのぎ合いとなった。決勝戦が延長に入ったのは2010年の興南(沖縄)-日大三(東京)戦以来6年ぶりとなった。
サヨナラ打を放った智弁学園・村上はインタビューで「うれしかったです。(前の高橋が中前打で出塁して)高橋にベンチで『打ってくれ』と言ってて、それで打ってくれたので自分も打とうと思っていた。抜けてくれと思った。(今大会全試合完投は)大会前から、小坂監督に『全試合行けと言われていたのでよかったです。今日の状態はよかった。立ち上がりに野手がうまくさばいてくれたので、こまで投げられた。あそこまで言ったら気持ちで負けたらいけないと思っていた。(5試合で669球を投げ抜き)球数が多いので夏までには少なくしたい」と語った。