日本生活を好む巨人・マシソン
気づけば、既に5年目のシーズンを歩んでいる。巨人のスコット・マシソン投手(32)が今季も救援陣の一角として、精力的に稼働中。「家族が米国に残ってたら、こんなに長く日本でプレーできなかったよ」と感謝する右腕は日本への愛が深い。
12年1月に来日したマシソン。来日前日には、ジェニファー夫人の第1子の妊娠が明らかになっていた。「それもあって、最初は何をどうしていいか全然分からなかったんだ」。その1カ月後に夫人が来日するため、マシソンは来日2日目から受け入れ先の病院を探した。
「病院を訪れたら、すごく良くしてもらってね。彼女が来日した時に、全て整っているようにという段取りがうまくいった。だから、最初から心地良くなじむことができたよ」
日本人の優しさに触れた来日直後の経験。日本の第一印象として、4年たった今でも心に刻まれている。
同年9月に生まれた第1子のレーン君(3)だけでなく、第2子のブルックちゃん(1)も日本で出産。家族で日本生活を楽しんでおり、オフには家族旅行に赴くこともある。「沖縄の名護に毎年行っているんだ。すごく落ち着いた雰囲気でね」。緑が豊富な土地を好むマシソンにとってはぴったりだという。
日本の良さを心身に感じながら過ごしてきた助っ人。今季開幕までの登板数は230と、チームへの貢献度も大きい。今季は先発を希望し、キャンプから先発調整を続けてきたが、チームの方針のためにこれまでと同じ救援の役割を担うことになった。「今は自分の役割に充実感がある。70試合、(合計)300登板を視野に入れながら、マウンドに上がっているよ」と笑顔で語った。
巨人で現役引退することを希望しているマシソン。日本をこよなく愛するナイスガイが、マウンドでチームを救い続ける姿をこれからも期待したい。(デイリースポーツ・田中 哲)