79歳監督がルーズヴェルトゲームで散る
「全日本大学野球選手権・1回戦 関西国際大8×-7花園大」(7日・神宮)
今大会最高齢で指揮を執る花園大・西岡忠義監督(79)は、8-7の“ルーズヴェルトゲーム”で惜しくも敗れた。試合後には「勝てていたかもしれないゲームだけに、悔しいですね。やむを得ない」と語った。初回に5本の安打を集中させて、一挙3点を奪った。先発の大江は5回まで無安打投球の快投。だが中盤以降、ボールが高めに浮いてきたところを狙われて追いつかれた。
4-4のまま試合は延長タイブレークへ。十回表に2死から連打で3点を先行した。しかしその裏、先頭に走者一掃の3点三塁打を浴び、最後は中前にボールが弾んだ。
試合前のシートノックでは自らノックバットを手にボールを打った。球審に交代を告げる場面では、軽快に走ってホーム付近まで行った。滋賀の伊香高を春夏3度甲子園に出場させた実績を持ち、就任2カ月で3季連続最下位の花園大を神宮まで導いた指揮官は「甲子園と一緒でね、私自身もいい野球人生が送れた。この年になって神宮に連れてきてもらえるとは思ってませんでしたから」と穏やかな表情を浮かべた。
ルーズヴェルトゲームとは、米国大統領のセオドア・ルーズヴェルトが「野球は8-7で逆転する試合が一番おもしろい」と言ったことから名付けられたといわれている。