脳腫瘍で死去の投手 妻が壮絶闘病告白

 プロ野球の横浜と近鉄で活躍し、昨年10月に他界した故盛田幸妃元投手(享年45)の夫人・倫子(ともこ)さん(49)が22日放送のTBSテレビ「壮絶人生ドキュメント プロ野球選手の妻たち」に出演し、脳腫瘍だった夫との17年間に及んだ壮絶な闘病生活を明かした。

 日本航空の客室乗務員(CA)だった倫子さんと、盛田元投手は1995年12月に結婚。盛田氏は横浜時代、抑えのエースで「大魔神」の異名を取った佐々木主浩氏へのつなぎ役を果たし、最高年俸は9500万円にも昇った。しかし、結婚3年目の96年秋に、当時近鉄へ移籍していた盛田氏は脳腫瘍を発症。以来、奇跡の復帰といわれた翌97年10月の1軍再登板を経ながら、現役引退後に病気が再発し、昨年10月16日に45歳の若さで他界した。

 番組では盛田氏が闘病中に手術後の腫れによる影響で、利き腕の右手が動かなくなった時に「こんな右手いらねえよ、ちょんぎってしまえ」とか、病状が一進一退する中で「死ねる薬くれよ」と倫子さんへ語ったことなどが再現シーンで放送された。

 また、盛田氏が検査を受けた後に倫子さんが医師から見せられた実際のCTスキャン画像が紹介され、直径6センチの腫瘍箇所も示された。倫子さんは「いきなりガーンでした。何で幸妃くんなのという思いだった」と振り返り、鏡の前で笑顔の練習をし、「夫の前では絶対に泣かないぞ」と決意したことを明かした。横浜時代の同僚だった佐々木主浩氏も盛田夫妻の闘病生活について、「相当奥さんも大変だったと思う」と回想した。

 一昨年に余命1年と宣告された後、自宅療養中の盛田氏から「こうやって若くして死んでいくんだな。おまえは1人でも生きていけるから1人でも頑張れ」と告げられた倫子さんは、「私はどこでも生きていけるわ。心配しなくて大丈夫だよ」と返し、臨終の際には「ありがとね、幸せだったよ」と声を掛けたという。結婚生活20年、脳腫瘍発症からの17年を振り返り、倫子さんは「同士みたいな夫婦だった」とも表した。

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