冨田涙にじませ 会見一問一答【2】

 仁川アジア大会期間中に韓国通信社のカメラを盗んだとして略式起訴された競泳男子の冨田尚弥(25)が6日、名古屋市内で会見を開き、同件について時折涙ぐみながら“冤罪”を主張した。

 会見での冨田の主な一問一答は次のとおり。

 -(カバンに何かを入れたという)得体のしれないAという男に手首をつかまれ、身の危険を感じたはず。このことをなぜ伝えなかったのか。

 -「手首を強くつかまれただけでケガとかしたわけじゃなく、思いつかなかった」

 -JOC(日本オリンピック委員会)、水連の対応について。処分内容を見てどういう感情を持っているか。

 「僕が韓国の警察で認めたのは事実。水連やJOCに迷惑をかけた。(処分は)仕方なかったと思う」

 -やっと本当のことを言えるという思いか。

 「はい、そうです」

 -カメラを盗んでいないことを周りで信じている人は?

 「一番は両親、家族」

 -上に報告せず、他の仲間にも(カバンに何か入れられたことを)なぜ言わなかったのか。

 「チームメートから『一緒に帰ろう』と言われてバスに乗ったが、すいていて一人で座っていたから言うこともなかった」

 -あったことを忘れていたのか、ずっと心にあったのか。

 「忘れてはいないが、深くは考えていなかった」

 -宿舎でも言わなかった。

 「相部屋の先輩は翌日早く、その次の日は僕が早くてしゃべることはなかった」

 -はめられた、と思うか。

 「それは思ってない」

 -なぜ「違う」と言わなかったのか。

 「選手村に着いて、一番信頼している『上野競技委員長を呼んで下さい』と言ったが、不在だと言われて言えなかった」

 -一緒に大会に行った仲間やファンに言いたいことは。

 「僕が強い意志を持って韓国でやってないと言えば絶対に変わった。僕の心が弱くて言えず、迷惑をかけて本当に申し訳ない」

 -過去に人の物を盗んでしまったことはあるか。

 「人の物を取ったりしたことはありません」

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