クルム伊達 抜き打ち検査に怒り
女子テニスのクルム伊達公子(44)=エステティックTBC=が16日、自身のブログを更新。15日の深夜から夜中2時まで続いた抜き打ちドーピングテストに怒りをぶちまけ、警察まで出動させていたことを報告した。
22時前に就寝していたところを調査員2人の訪問で起こされ、検査に必要な90ミリリットルの尿が取れないまま通常の検査終了時刻23時を過ぎても居座られた。日付が変わった1時過ぎには調査員の言動に失礼が多いため、何と警察に出動を要請したという。1時45分ごろにようやく検査が終わったが、その後は2回トイレに行くなどほとんど眠れずじまい。練習でも体が動かず、予定していたメニューがこなせなかったという。
伊達は「大切なこの時期にアスリートの活動を完全に崩す結果になっているこのシステムに どう考えても疑問が残ります。競技をする以上、アンチドーピング機構のルールに従い、検査を受ける義務があるのは理解しています。でもそうであるならば、アスリート側の主張できる場が必要なのではないかと思います」と主張した。
96年ウインブルドン4強入りなどの実績を誇り、現役復帰後の現在も世界ランキング89位の伊達は、同機構の検査対象者登録リストに登録されている。トップクラスのアスリートであることの証明だが、事前通告なしの競技外検査を受ける義務がある。就寝後に起こされた上、調査員の失言もあって怒りが増幅したようだ。
伊達は11月22日に行われたダンロップ・スリクソン・ワールドチャレンジの女子シングルス準決勝を腹筋のけがで途中棄権して今シーズンを終了。1日から来季へ向けて始動したところだった。