錦織VSワウリンカを徹底比較

 テニス四大大会の1つ、全豪オープン男子シングルスで錦織圭(日清食品、第5シード、世界ランク5位)が28日に準々決勝でスタン・ワウリンカ(スイス、第4シード、同4位)と対戦する。大会公式サイトで公表されている今大会の成績をもとに、両者を比較した。

 【サービス】相手のサービス脅威もエース奪取力はひけ取らない

 190キロ台までしか速度が出ず、長年サービスの迫力不足を指摘されてきた錦織は、今年に入ってスピードが出やすいラケットを採用。フォームも改良し、4回戦のフェレール戦では目安にしていた200キロを超える201キロのサービスをマークした。サービスゲーム1ゲームあたりのサービスエースは0.59本となっている。

 ワウリンカの今大会の最速サービスは224キロ。単純なサービス力はワウリンカに軍配が上がるが、エース本数の割合となると、1ゲームにつき0.49本。単純比較はできないが、エースを奪う事に関してはひけをとっていない。

 【リターン】錦織の代名詞。ポイント奪取は錦織44.4%-ワウリンカ40.2%

 試合の鍵を握りそうなのが錦織がワウリンカのサービスをどう攻略するか、だ。今大会、錦織はリターンゲーム全体で44.4%の割合でポイントを獲得している。これは世界ランク1位ノバク・ジョコビッチの今大会の数値41.8%を上回っている。ちなみに、ワウリンカは40.2%となっている。

 【消耗度】プレーゲーム数は錦織138-ワウリンカ134。直近の試合は27-46

 2週間にも及ぶ長丁場の大会で勝ち抜くためには、できることなら序盤では少ないゲーム数で勝ち抜きたいところ。両者とも、フルセットにもつれこんだ試合はなく、プレーゲーム数はほぼ同じだが、直近の4回戦に絞ればワウリンカが4セット、46ゲームプレーしている。

 2度のタイブレークの末にギジェルモ・ガルシアロペス(スペイン)を振り切ったが、3時間2分の激闘だった。対する錦織は2時間7分でダビド・フェレール(スペイン)に快勝。余力は十分だ。

 主立った要素だけを見ても、錦織は前回大会優勝のワウリンカを上回る数値を残している。全豪オープン自身最高の準決勝に進む可能性は十分にある。

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