照ノ富士「また」水入り熱戦制しV望み
「大相撲春場所14日目」(21日、大阪市ボディメーカーコロシアム)
新関脇照ノ富士は逸ノ城を寄り切りで破り、自己最多の12勝目を挙げ、2敗をキープした。1差で追う横綱白鵬も稀勢の里を退け、13勝1敗とし、優勝決定は22日の千秋楽に持ち越された。
白鵬は千秋楽の結びで横綱日馬富士に勝てば、自身2度目の6連覇、史上最多を更新する34度目の優勝が決まる。照ノ富士が千秋楽の大関豪栄道戦に勝ち、白鵬が敗れた場合、優勝決定戦となる。
照ノ富士は2場所連続の水入りとなった一番を制し、逆転優勝に望みをつないだ。立ち合い、まわしを取り寄るつもりが200キロ超の巨体にはね返された。「止まらないようにと思ったけど重くかった。止められると長くなる」とがっぷり右四つに組み、ともに手詰まり状態。3分半に及んだ頃、行司が割って入り水入りとなった。
「またかよ」と思いながら肩で息をし、土俵下へ。再開後は「もう出るしかない。頭付けた瞬間、まわしが切れたと思った」と一気に寄り切った。
先場所は敗れたが、今回は雪辱したことにも「それどころじゃなかった。もう握力がない」と疲労困ぱい。兄弟子・日馬富士の援護次第で優勝の可能性があるが「取りあえず自分が勝たないと」と、語った。
