卓球女子で世界ランク６位の福原愛（２６）＝ＡＮＡ＝が８日、３大会に出場した欧州遠征から羽田空港着の航空機で帰国した。シングルス代表が確実となった１６年リオデジャネイロ五輪に向けて、水泳による体力強化プランを明かし、「やっとスタートラインに立てた。気が引き締まります」と意気込んだ。

　日本協会は９月の世界ランク上位２人をリオ五輪アジア予選（来年４月、香港）のシングルス代表にするとしており、５位の石川、６位の福原が当確。同予選で出場枠を取れば、そのまま五輪代表となる。自身４度目となる五輪出場を確実にした福原は、し烈な代表レースについて「今までで一番苦しかった」と振り返った。

　１２年ロンドン五輪後は、左足小指の骨折、腰椎の故障などけがが続いた。試合に出られない時期もあり、「精神的にきつかった」。しかし、２６歳の体質の変化にも向き合ったことで、「けがとの付き合い方がわかってきた」と、リハビリに励んだ日々がさらなる成長につながった。

　リオに向けて、課題は体力面。今回の遠征では３大会連続で最終日まで勝ち進み、ブルガリアで２位、チェコで優勝、オーストリアでは３位と好成績。ただ、「最後は体力がもたなくて集中力が切れた」と、スタミナ強化の必要性を痛感した。

　カメラ撮影を終え、メガネを着用した福原は「（裸眼だと）水中にいるみたい」と話したが、これは今後に向けた伏線だった。体力強化について「（プールで）泳ぎます」とプランを明かし、「けががあって走ってなかったので、負荷の軽いトレーニングをしようかなと」。水泳は１０年間やっていたといい、「溺れはしないと思います。ストレス発散にもなるし」とメリットを強調した。

　４度目の正直でメダルを目指すリオ五輪では、水を得た魚のように本領を発揮する。