18歳の山口茜、五輪女王にまた勝った バドミントン期待のホープ「勝つぞと思って臨んだ」
「バドミントン ヨネックス・オープン・ジャパン 第4日」(11日、東京体育館)
福井県勝山市が生んだ18歳が、五輪女王に2連勝という快挙を成し遂げた。女子シングルス準々決勝で、13年大会覇者の山口茜(18)=勝山高=が、12年ロンドン五輪金メダリストの李雪芮(り・せつぜい)=中国=を2-1で撃破し、4強入りを決めた。
スーパー高校生から、正真正銘の世界トッププレーヤーへの仲間入りを印象づけた。4度目の対戦で初めて五輪女王を下した6月に続き、山口がこれで2連勝。「昨年は国際大会のスーパーシリーズを初めて回って、どこまでできるか挑戦したけど、今年は『勝つぞ』と思って臨めるようになった」。18歳の大胆なプレーは、この日も金メダリストを飲み込んだ。
「勝つには第1ゲームを取るしかない」と多彩な攻撃で相手を動かし、手前に落とすショット、コースへのスマッシュを次々と決め、21-19で先取。第2ゲームは奪い返されたが、最終ゲームは再びギアを上げた。緊張感あふれる激しいラリー戦となったが、「最後は粘った方が勝つと思った」と我慢して打ち合い、勝負所でスマッシュがさく裂。21-16で勝負を決めた。
先月の世界選手権(ジャカルタ)を欠場し、出場した高校総体(京都)で女子シングルス3連覇を果たした。「賛否両論あったけど、高校生活最後の試合で地元勝山市のために戦いたかった。スッキリした気持ちで臨める」。高校女王としての区切りをつけ、その視線は完全に世界の頂点に向けられた。
金メダリストに連勝し、「今後のキャリアを考えても、世界のトップレベルで戦える自信がついた」と山口。来年のリオデジャネイロ五輪でのメダル獲得への期待値もグングン上昇している。