指9本失った登山家エベレスト登頂断念
両手9本の指を失いながらエベレスト(標高8848m)への5度目の登頂を目指していた登山家の栗城史多さん(33)が8日、登頂を断念、下山を決意した。栗城さんの日本事務所が発表した。
栗城さんは2012年、気候条件の厳しい秋季エベレスト西陵の8070メートル地点で強風のため登頂を断念、下山途中に両手・両足・鼻に重度の凍傷を負い、両手9本の指を失った。
しかし栗城さんの闘志は衰えず、今回もネパール側から厳しい秋季エベレスト登山に単独・無酸素で挑戦。日本時間の7日午後10時30分に最終キャンプを出発、山頂を目指したが強風と深い雪に阻まれ「これ以上進むと生きて戻れない」(事務所発表コメント)と判断して、下山を決断したという。