福原愛、故郷でガックリあと1点で敗退
「卓球・女子W杯仙台」(31日、ゼビオアリーナ仙台)
準々決勝が行われ、16年リオデジャネイロ五輪代表に内定している世界ランク4位の福原愛(26)=ANA=は、同26位のペトリサ・ソルヤ(ドイツ)に3-4で逆転負け。27歳の誕生日である最終日(11月1日)に残ることができなかった。
故郷・仙台でのビッグマッチで、表彰台からの景色を眺める誕生日-そんなシナリオが音を立てて崩れ去った。「今は頭が真っ白」。3ゲームを先取し、第4ゲームも12-11とマッチポイント。ストレート勝ちまであと1点としたが、決めきれなかった。
不運も重なった。第4ゲーム途中に、観客席からカメラのフラッシュが光っていったん中断。「そういうこともある」とすぐに集中し直したが、一度かみ合わなくなった歯車は元には戻らなかった。「それで負けたのは私の責任。せっかく応援してくださっているのに申し訳ない」。頑張れの声援をため息に変えてしまったのが何よりも悔しかった。
故郷での7年ぶりの凱旋(がいせん)試合に期する思いは強かったが、自己ベストの3位を超えることはできなかった。「調子は良かったけど、守りに入ってしまったのが一番の敗因。中国選手と当たることばかり考えていて、ヨーロッパ選手への対策を考えていなかった」。ふがいなさに顔を上げることができなかった。
次戦は11月中旬のスウェーデン・オープンとなるが「今は頭が真っ白なので、冷静になったらまた考える」と福原。かみしめた悔しさすべてを、リオ五輪へのエネルギーに変える。