TL開幕戦 売り切れもスタンドガラガラ
「ラグビートップリーグ開幕戦、パナソニック38-5サントリー」(13日、秩父宮ラグビー場)
W杯イングランド大会での日本代表の活躍で、注目された中での開幕となったが、意外にも観客数は昨年の秩父宮ラグビー場での開幕戦から370人減少した。片側のゴール裏スタンドにはほとんど客がいない状態。パナソニックの日本代表SH田中史朗は試合後、「結局いつもと変わらない状態だったので、協会にいらっとしましたね」と日本協会への疑問を呈した。
昨年8月22日、秩父宮で行われたパナソニック-東芝の観客数は1万1162人。今年は1万792人と、370人少なかった。
試合開始1時間以上前からホームスタンド、バックスタンドには多くの観衆が詰めかけていたが、両チームのゴール裏のスタンドにはまばらにしか人が座らなかった。
田中は「満員だと聞いていたので。サイド(スタンド)が空いていたので寂しかったですね」と本音を漏らした。選手たちは練習が終わったら客が入ると考えていていたというが、試合が始まっても両ゴール裏のスタンドの観客は増えなかった。
「見たいと言う人がすごく多かった」と、手にするべき人の元に入場券が届かなかったことにいらだちを募らせた田中には、日本協会のスタンスが理解できなかった。「五郎丸とかリーチとかメディアに出てくれて、選手がそこまで必死でやっているのに。誰が悪いのかも分からないですけど、協会がしっかりオーガナイズできていないのはありえないです」と言い切った。
入場券は確かに前売りの段階で完売状態で、当日券の売り出しもなかった。田中は「ラグビー(界)としては負けの試合です」と寂しげだった。
日本協会は原因として、両チームの母体企業に割り当てた9000枚分がほぼ100%来場すると考えていたところ、推定で約半数しか来場しなかったことを挙げた。一般には5000枚しか販売せず、チケットは品薄状態に。人気や注目に反して多くの空席が生まれる事態となった。