「豊田国際体操　最終日」（１３日・スカイホール豊田）

　男子跳馬が行われ、前日の床運動で新技「シライ３」となる可能性がある伸身リ・ジョンソンを決めた白井健三（１９）＝日体大＝が、２本の平均１５・２２５点で初優勝を飾り、床と合わせて２冠を達成した。世界選手権団体金メダルメンバーの田中佑典（２６）＝コナミスポーツク＝も平行棒と鉄棒を制し、２冠。女子床運動では世界選手権代表の宮川紗江（１６）＝セインツ体操ク＝が２位に入った。

　２０１５年最後の大会をしっかりと２冠で締めくくった白井は「理想のシーズンだった」と、笑顔で振り返った。世界選手権では団体金メダルに貢献し、種目別床では王座を奪還。そして、今大会の床では「シライ３」と命名される可能性がある新技を披露した。

　頂点を極めてもなお、進化にどん欲な姿勢は、フィギュアスケートで世界記録を更新し続けている羽生結弦と重なる。「同じ採点競技なので、審判にインパクトを与えるのが大事。羽生選手も積極的に難度を上げていて、すごく刺激になることが多い。上に立つ選手でも守りに入ると他の選手に追いつかれてしまう。自分ももっと攻めていかないといけない」と、１６年リオ五輪シーズンに向け、自らを鼓舞していた。