18歳宇野昌磨が攻めて2位
「フィギュアスケート・全日本選手権」(26日、札幌市真駒内セキスイハイムアイスアリーナ)
男子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)2位の宇野昌磨(18)=中京大中京高=が169・21点をマークし、総合得点267・15点で2位に入り、世界選手権(来年3~4月、米ボストン)代表を確実にした。SP1位の羽生結弦(21)=ANA=がフリー183・73点、総合得点286・36点で4連覇を果たした。
「トゥーランドット」最後のポーズを解くと少し苦笑いで息をついたが、キスアンドクライで得点を確認すると、笑顔で大きくうなずいた。「練習してきたことが出せなかったという悔しい気持ちと、練習してきたからこそ、あそこでとどまれた気持ちの、両方があります」。今季シニアデビューを果たしたばかりの宇野が、悔しさと充実感をかみ締めた。
冒頭の4回転トーループが抜け、いきなり2回転に。その後のジャンプを決め続けているうちに、心は決まった。構成を急きょ変更しての4回転再挑戦。「練習でも、ああなったら最後に4回転トーループやるということでやってきた。とりあえず挑戦したかったので挑戦しました」。結果は2回転になったが、攻めの選択に後悔はない。
シニアに舞台を移しての今季は、攻めたいという気持ちで戦ってきたという。「最後まで攻め続けられた、逃げずに終われたところが唯一の気持ちの救いですかね」と、少し胸を張った。優しい顔に似合わない強気な18歳が、銅メダルを獲得したグランプリ(GP)ファイナルに続いて世界選手権出場にも大きく前進した。