14歳樋口また衝撃2位 荒川さん感心
「フィギュアスケート・全日本選手権」(27日、真駒内セキスイハイムアイスアリーナ)
女子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)3位の樋口新葉(14)=開智日本橋学園中=がスピードに乗った若さあふれる演技で127・87点をマークし、合計195・35点で昨年の3位を上回る2位に食い込んだ。優勝はただ一人200点超えの212・83点をたたき出した昨年の覇者・宮原知子(関大高)。休養を経て2年ぶり出場の浅田真央(25)=中京大=が3位に入った。
昨年、衝撃のシニアデビューを飾った中学生が、またもやフィギュア界を驚かせた。冒頭の3回転ルッツ-3回転トーループを勢いよく決めると、その後も次々とジャンプを決める。3回転の連続ジャンプ2本目の3回転ループでふらついた以外はほぼミスなく滑り、最後は両手でガッツポーズを作った。大喜びの14歳を、会場もスタンディングオベーションでたたえた。
テレビ解説を務めた06年トリノ五輪金メダリスト・荒川静香さん(33)も「今のジュニア選手はスピードのある中で次々とジャンプを決められる。樋口さんは加速力がすごいですね」と、感心したように話した。
今大会は国際スケート連盟(ISU)非公認だが、26日のSPに続いてフリー、総得点も自己ベストを更新した。「今シーズンでこんなにいい演技ができたのは初めてなので、それが全日本で良かったと思います」と、明るく笑った。
シニア参戦2年目。手応えは十分だ。「シニアの選手の表現力に近づいていけるような演技が今年はできたんじゃないかと思うので、そこを来年までにもっともっと磨いて、もっとシニアらしい演技ができたらいいなと思います」。まだまだ成長は止まらない。