よみがえった真央に佐藤コーチも安堵
「フィギュアスケート・全日本選手権」(27日、真駒内セキスイハイムアイスアリーナ)
女子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)5位と出遅れた浅田真央(25)=中京大=は今季自己最高の131・72点と巻き返し、合計193・75点で3位に順位を上げた。
不死鳥のようによみがえった浅田の笑顔に最もホッとしていたのは佐藤信夫コーチ(73)だった。「ここまでしばらくミスばっかりだったので、本人が悩んでました。やっと気持ち良く年を越せるのでは」と心中を思いやった。
復帰初戦となったグランプリ(GP)シリーズの中国杯で優勝した後に襲った不振や、前日のSP後に浅田が見せた落胆の色について、佐藤コーチは「(バンクーバー五輪以降では)初めての自信喪失状態となっていた」と明かした。そして「1年間のブランクがあって(初戦は)とんでもなく緊張したと思う。その後は守りに入ったのかな」と分析。打開策としては「(本人と)いっぱい話をしたが、一言でいえば『やればできるんだよ』ということ。本人が乗り越えるしかなかったが、今日は完璧じゃないにしても、それなりのスケートができた」と語った。
佐藤コーチは最後に自身の今年1年間を振り返ってと問われ、「いくつになっても勉強せよ、ということかな」と答えて笑いを誘った。