松野氏 福士に名古屋「出ない方がいい」
元マラソンランナー、陸上長距離選手の松野明美氏(47)が28日放送の「ワイドナショー」(フジテレビ系)に出演し、リオ五輪女子マラソンの選考について語った。大阪国際女子マラソンで好成績を残しながら福士加代子(ワコール)が名古屋ウィメンズの出場にエントリーしていることについて、「メダルを取ろうと思ったら出ない方がいい」と提言した。
松野氏と言えば思い出されるのが有森裕子氏との選考で物議を醸した92年のバルセロナ五輪。大阪国際女子で2時間27分2秒の好タイムで2位に入り(優勝は小鴨由水)代表入りが有力視されたが、世界陸上で4位だった有森氏が優先され、松野氏は落選した。
現在のマラソン選考も世界陸上と国内3レースの合計4レースを材料に3人を選ぶ方式が混乱の原因とされているが、当時はさらに基準が不明瞭だった。
松野氏は大阪国際女子で優勝できなかったことから、今回の福士と同様に名古屋国際女子の出場も辞さない考えを陸連に伝えたというが、「大丈夫だ。ほぼ間違いない」という口約束をされたことから出場しなかったと主張。「それを信じて走らなかったら、世界陸上で4位になった私と有森さんの選考となったんです」と振り返った。
結果、松野氏は落選した。もし選ばれていたら金メダルをとっていたかも、と水を向けられると「取っていました」と断言。バルセロナ五輪で銀メダルを獲得した有森氏に対しても「おめでとうと思えない。悔しくて悔しくて涙が流れ出ました」と、明るい口調ながらも当時の心境を振り返った。
選考方法のあり方については「私は一発勝負が一番いいと思います」と主張。福士には「本当にメダルを取ろうと思ったら(名古屋ウィメンズに)出ない方がいいと思います。出てほしくない。陸連が内定だよと言ってくれれば」と出場回避を期待した。