東京マラソン 有力日本勢は総崩れ
「東京マラソン 兼リオデジャネイロ五輪代表選考会」(28日・東京都庁~東京ビッグサイト、42・195キロ)
リオ五輪を目指す日本男子マラソンにとっては、残念ながら凡戦となってしまった。日本人トップは高宮佑樹(28)=ヤクルト=の8位でタイムは2時間10分57秒。日本人上位3人は五輪代表の選考対象となるが、軒並み低調なタイムに終わり、選出は厳しい状況となった。
8キロ過ぎから外国人選手が一気にペースを上げた時についていったのは、初マラソンの村山謙太(旭化成)のみ。その他の有力選手は第2グループで互いにけん制しあい、動いたのは30キロ過ぎ。同じく初マラソンの服部勇馬(東洋大)が飛び出し、失速した村山をとらえたが、その服部も37キロ付近から失速。最後はペースを守った一般参加の高宮が力走を見せ、日本人トップをかっさらった。
“元祖山の神”今井正人(トヨタ自動車九州)、プロランナー藤原新(ミキハウス)、14年アジア大会銀メダルの松村康平(三菱日立パワーシステムズ長崎)ら有力選手は総崩れ。
レース後、高宮は「実感がないです。なんか走ってたら、いつの間にか日本人トップだった。ゴールするまで分からなかったので、ビックリしてます」と、無欲の“勝利”に驚き。五輪の選考対象となったが「まったく考えていなかった。タイムが全然なんで…」と、戸惑いを隠せなかった。