田中智美、1秒差でリオ濃厚
「名古屋ウィメンズマラソン」(13日、ナゴヤドーム発着)
女子マラソンのリオ五輪代表選考会を兼ねた大会で、田中智美(28)=第一生命=がが2時間23分19秒で日本人トップの2位に入り、伊藤舞(31)=大塚製薬=、福士加代子(33)=ワコール=に次ぐ残り1枠と目された代表入りが濃厚となった。田中と3位の小原怜(天満屋)の差は1秒だった。優勝はユニスジェプキルイ・キルワ(バーレーン)が2時間22分40秒で連覇を果たした。
30キロ過ぎ、キルワが給水地点でスパート。これに田中がついていったが、差は次第に広がり、反対に後方の小原が田中に接近した。37キロ手前で並び、激しい日本人トップ争いが繰り広げられた。
40キロ地点を過ぎても2人は並走し続け、勝負は最後の最後、ナゴヤドーム内までもつれた。最後の直線に入る前に田中がわずかに先行。そのままリードを守り切ってゴールに入った。
出迎えた山下佐知子監督に抱きかかえられた田中。小さく「よっしゃあ」と漏らした声が、テレビ中継で伝えられた。
インタビューでは「絶対にリオに行くっていう気持ちは誰にも負けてない。ラスト勝負だと思ったので、絶対行けると思って走りました」。昨年の世界陸上では、選考レースの横浜国際で優勝しながら、レース内容、タイムなど順位以外の要素を理由に代表から漏れた。「本当に世界陸上に行けなかった時はショックだった」と振り返りながらも、リオ行きに近づき、「ここがゴールではなく、オリンピックがスタートだと思っている。もし選ばれたらメダルを目指して頑張るので、これからも応援よろしくお願いします」と締めくくった。
注目されていた04年アテネ五輪の野口みずき(37)=シスメックス=は序盤で先頭集団から離された。
※タイムは速報値。