北島も期待の19歳渡辺、初の五輪切符
「競泳・日本選手権」(8日、辰巳国際水泳場)
男子200メートル平泳ぎ決勝が行われ、現役引退を表明した北島康介(33)=日本コカ・コーラ=の隣で泳いだ19歳の渡辺一平(早大)が2分9秒45で2位に入り、リオデジャネイロ五輪出場を決めた。
「人生で一番緊張した」という大一番。試合前の招集場では、北島と立石が「2人で(五輪に)行こう」と声を掛け合っているのを耳にし、「怖くて…。一瞬で脈拍が180くらいまで上がりました」。とても冷静ではいられなかった。
トップ通過だった準決勝からほとんどタイムも上げられず「思うようにレースができなかった」と振り返ったが、レース直後、北島からは「おめでとう。本番頑張れよ」と声を掛けられたという。
193センチの長身と大きなストロークが武器で、北島も2020年を見据えて戦ってほしいと、期待を寄せる逸材。「東京では23歳。東京を目指してきたけど、リオで最高の結果を出したい。今まで北島さんが作ってきた日本の平泳ぎを続けられるように頑張りたい」。平泳ぎ界の第一人者と入れ替わるように台頭した新顔が、日本のお家芸を引っ張っていく。