満身創痍の入江、取材中うずくまる

 「競泳・日本選手権」(9日、東京辰巳国際水泳場)

 男子200メートル背泳ぎが行われ、入江陵介(26)=イトマン東進=が1分56秒30をマークし、前人未到の10連覇を成し遂げた。北島康介らを抜き、全種目通じて初の偉業達成に、「ホッとしている。タイムは10年で1位を争うくらい平凡だけど、例のない10連覇はすごくうれしいし、そこに関しては胸を張りたい」と安どの表情を浮かべた。

 レース前から頭痛などの体調不良が続いており、体重も減っていた。テレビ取材中には突如うずくまる場面もあったが、なんとか起き上がって応対。しかし直後に再度うずくまると、取材を中断して一度裏へ引き上げた。満身創痍(そうい)のV10だった。

 「これじゃ世界と戦えない。負けるんじゃないかという不安もあった」とこぼした入江。ロンドン五輪では100メートルで銅、200メートルで銀メダルだっただけに、「夏までにその位置で勝負できるようなタイムを出したい」と、リオ五輪での雪辱を誓った。

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