大相撲の元関脇旭天鵬の大島親方（４１）＝モンゴル出身、友綱部屋＝の断髪式が２９日、東京・両国国技館で行われ、現師匠の友綱親方（元関脇魁輝）、前師匠で元大関旭國の太田武雄氏をはじめ、元横綱朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏、横綱白鵬ら４００人がはさみを入れた。

　２０１２年夏場所では昭和以降最年長の３７歳８カ月で初優勝を果たした。４０歳まで幕内を務め、幕内出場回数記録では史上１位の１４７０回を達成。「角界のレジェンド」と称賛された。一番の思い出には優勝を挙げ「それがなかったらレジェンドと言われることもなかった」と感慨に浸った。

　今後は友綱部屋の部屋付き親方を続け、後進の育成に当たる。将来はモンゴル出身力士として初の部屋持ち親方なることを視野に入れているが「それは夢。今日が終わらないと次へは進めない」と地道に歩んでいく考え。断髪式の最後にはサプライズで長女・柚希ちゃん（７）が「パパへ」と題した手紙を朗読。「あれは驚いた。娘があんなに大勢の人の前で読めるとは思わなかった。彼女にとってはすごい経験だと思う」と喜んでいた。