室伏広治、第一線を退く意向示す

競技終了後、声援に応える室伏広治(撮影・堀内翔)
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 「陸上日本選手権・第1日」(24日、パロマ瑞穂スタジアム)

 男子ハンマー投げアテネ五輪金メダルの室伏広治(41)は64メートル74で、上位8人が進める4投目以降の後半に残れなかった。5大会連続となるリオ五輪出場は絶望的となり、競技後、第一線を退く意向を示した。

 報道陣に対し、「五輪や世界を目指すには体力の限界。今後は後輩たちに期待したい」「気力体力やり切ったというところで体力の限界を感じた。寂しいがいずれこういう時が来る。一つの区切り。これからは組織委員会に戻って、日本のスポーツのために尽力したい」と語った。

 1投目は64メートル74、2投目は64メートル02、3投目はファウルだった。参加標準記録の77メートルを超える成績を出せず、5大会連続となる五輪出場は絶望的になった。1投目の直後には顔をしかめ、ファウルとなった3投目は左にハンマーがそれるのを確認すると、左足で地面を踏みつけ悔しさをあらわにした。

 試合後には、スタンドで父の重信氏の姿を探したが、NHKによる中継にゲスト出演していたため、見つけられず。後から室伏自身もそのことを思い出したという。親であり、コーチでもあった重信氏との競技生活を「親子で仲良くできたのが良かった」と振り返った。

 室伏は日本選手権では1995年から2014年まで前人未到の20連覇を達成。アテネ五輪では大会中は2位の記録だったものの、1位の選手がドーピング違反で失格となり、室伏が金メダルを獲得した。ロンドン五輪では銅メダルを得た。

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