稀勢の里、綱取り場所へ 30歳目前の抱負

 日本相撲協会は27日、名古屋場所(7月10日初日、愛知県体育館)の番付を発表した。初優勝で綱とりの可能性がある大関稀勢の里は東大関。同日、長久手市内の田子ノ浦部屋で記者会見し、偉業達成への意欲を見せた。

 この季節にふさわしいエンジの着物に身を包み、稀勢の里が綱とりへの抱負を口にした。「順調にけいこができているし、体もしっかり作っています。気負わずにやっていって初日を迎えたい」と話した。

 先場所は13日目の白鵬戦、14日目の鶴竜戦に連敗し、綱とりの可能性が消えたが、千秋楽で日馬富士に勝って13勝を挙げた。「先場所は千秋楽で勝ったことが自信になりますし、最後まで集中できたことは自信になった」と今場所への糧にする。

 名古屋入り前には香川県内で合宿し、多くのファンから激励を受けたという。「ここまで応援してくれる人がいると思うと、恩返ししなくてはいけない気持ちになります」。7月3日で30歳を迎えるが「あくまで通過点。これからです」と勝負の場所を見据えた。

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