「日本維新の会」代表の橋下徹大阪市長は１８日、記者会見で、自身の出自に関する連載を始めた「週刊朝日」の親会社にあたる朝日新聞の記者に、見解表明を求めた。朝日新聞の記者２人は、会見場の最前列に陣取っていたが、「朝日新聞は（週刊朝日とは）関係ありません」と無関係の立場を強調。橋下市長は今後について、会見の同席は認めるが、取材は拒否することを改めて表明した。

　朝日新聞は１７日、「朝日新聞出版と朝日新聞は全く別の報道機関」との見解を示していた。

　１７日の囲み取材で、朝日新聞に対し、１８日の定例会見後の取材機会などで掲載理由を説明するよう求めていた橋下市長。１８日の定例会見後の記者会見で、橋下市長から改めて見解を求められた朝日新聞の記者は、「朝日新聞は（週刊朝日と）別会社、関係ありません。朝日新聞、社として（社を代表して）、私が言うことは何もないです」と発言。もう１人の記者は「おっしゃりたいことは分かりました」と幕引きを図ったが、橋下市長は「（週刊朝日は）外部に発注した記事を、タレ流しするんですか、これは報道機関ですか」と引き下がらず、怒りは収まらなかった。

　さらに橋下市長は、「週刊朝日の編集長や編集者は、はっきり言って無知の集団だと思っています。朝日新聞グループは差別を認める団体と認識せざるを得ない」と強調した。

　１６日発売の「週刊朝日」は、ノンフィクション作家・佐野眞一氏と取材班による緊急連載で「ハシシタ　救世主か愚衆の王か　橋下徹のＤＮＡをさかのぼり本性をあぶり出す」と題し、橋下市長の出自に関する記事を掲載した。