桂文枝「襲名前に勇気」義一さん追悼

 落語家の桂文枝が31日、30日に肺炎のため79歳で死去した直木賞作家でテレビなどでも活躍した藤本義一さんに追悼のコメントを寄せた。  【以下コメント全文】

 悲しくて  悔しくて  寂しくて  今はただ、ありがとうございました  やすらかにお眠り下さいの言葉しか思いつきません。襲名前先生からお言葉をいただいたのが最後でした。  「男は振り向くな すべては今だ」 どれだけ勇気づけられたことか

 こんにち襲名披露公演でまわりながら、文枝と言う名に迷いなく自信と誇りが芽生え始めたのも先生の言葉のおかげです。  今年の社会人落語の審査でお会いできるのを楽しみにしておりましたが、あのころから体調を崩され心配いたしておりました。

 本当に  なんでもよくご存知で  なんでも相談に  長年にわたりのっていただきました。

 先生が書かれた 「蛍の宿」で 主役の織田作之助をやらせていただいたのが 私の忘れられない 勲章です。

 フッフと笑いながら

 低い声で話す先生にもう一度会いたかったです。

 合掌。

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