歌舞伎俳優・中村勘三郎さん(本名・波野哲明)の死去を受け、妻の波野好江さん、歌舞伎俳優の長男・中村勘九郎、次男・中村七之助が5日、連名でコメントを発表した。食道がんの手術から肺炎による呼吸不全へと至る約4カ月の闘病生活がつづられた後、「その間、来年4月の歌舞伎座柿落としに出演することを、心の拠り所とし、癌晴って参りました」と、“癌晴って”という表現で無念さを表した。
好江さんは昨年死去した人間国宝の7代目中村芝翫(しかん)の次女。息子2人は都内で父の死を見とった後、同日朝に京都に移動し、悲しみをこらえて、襲名披露興行を行っている京都・南座に入った。