安倍首相 公約守って大阪の番組に出演
安倍晋三首相(58)が11日、読売テレビのバラエティー討論番組「たかじんのそこまで言って委員会」(日曜、後1・30)の収録に参加し、多忙な公務日程の合間を縫って“公約”を果たした。
安倍首相は11日に関西を訪問し、同日午後に大阪市内で日本維新の会代表代行の橋下徹大阪市長(43)と会談し、補正予算案の早期成立への協力を要請。会談後に同局スタジオに駆けつけた。
スタジオに登場した安倍首相は、休養中の同番組の司会・やしきたかじんに代わって進行を務めるキャスター・辛坊治郎氏から「どうしてわざわざ大阪まで?この番組に出ていただくために来ていただいたといううわさがありますが」と問われると「それはやはり主な理由のひとつです」。
安倍首相は、自民党総裁就任後の昨年10月に同番組に出演した際に、辛坊氏に「総理大臣になっても出ていただけますか」と問われ、快諾していた。この日、安倍首相は「あの時は、まだそういう(衆院選で政権奪還する)状況じゃなかったから気軽に出ますよと」と出演快諾した当時を振り返りつつ「選挙の時に私たちは『できないことは言わない』と言っていたので、それで実現させていただきました」と話し、笑いをとった。
収録では、外交、原発問題や景気対策などについて番組レギュラー陣と熱い議論を交わしたほか、橋下市長との会談直後とあって、その会談内容を聞かれると「全部はお話しできませんが、大阪は東京とともに日本の成長のエンジン。どう大阪の地域を発展させていくのか、何が必要かということをおうかがいしてきました」と明かした。
番組レギュラーの俳優・津川雅彦から「多忙に見えますが、体調は?」と聞かれると「体調的には絶好調です。お酒も飲めるようになりました」と快調をアピール。タレント・山口もえから「プレッシャーに押しつぶされて眠れない夜はありませんか?」と問われると「そういう夜もありますが、どうやって眠るかも大事。気分転換にビデオを見たりもします」とプライベートの過ごし方も披露した。
安倍首相の同番組出演は8回目だが、現役総理大臣としてのスタジオ出演は初めて。
関西訪問した安倍首相は、神戸市の理化学研究所の視察や、ノーベル医学生理学賞を受賞した山中伸弥京都大教授らとも懇談。「できないことは言わない」と新生自民党を印象付ける狙いもあり、多忙の合間を縫って異例のバラエティー番組出演となった。