大島渚監督死去 松田龍平を抜てき

 「愛のコリーダ」「戦場のメリークリスマス」など革新的な作品で知られ、海外でも高く評価された映画監督の大島渚(おおしま・なぎさ)さんが15日午後3時25分、肺炎のため神奈川県藤沢市の病院で死去した。80歳だった。京都市出身。葬儀・告別式の日取りは未定。喪主は妻の女優・小山明子(こやま・あきこ)さん。

 大島さんは、1996年2月、ロンドンのヒースロー空港で脳梗塞(こうそく)で倒れた。19日に国際交流基金の派遣でロンドン入りし、「日本映画百年」の題で講演を行い、21日午前、北アイルランドのベルファストで同じ講演をするため、ヒースロー空港で登場を待っていた際、「具合が悪い」と口にし、その場に倒れた。

 すぐに現地で診察を受け、入院したが、右半身に麻痺(まひ)が残った。帰国し、退院したのは同年5月10日だった。

 脳梗塞で倒れる直前の96年1月には、13年ぶりの新作となる映画「御法度」の製作発表を行ったばかり。同作は製作が延期され、98年10月、故・松田優作さんの長男・松田龍平さんを主役に抜擢し、再び製作発表を行った。大島監督は杖を手に会見に出席し、「(製作が)遅れたことで素晴らしいキャストを迎えることができた」と満足の笑顔を見せた。

 当時15歳、中学3年生で、同作で俳優デビューを飾ることになった龍平は、初めての記者会見で「怖い父親だと思ってた。今になってみると、すごい人だと思う。子供だから顔は似てるかもしれないけど、中身はこれから育てていきたい」と浮き足立ったところを見せず、クールに語っていたのが印象的だった。

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