橋下徹市長 慰謝料請求してすっきりする
大阪市の橋下徹市長(43)が10日、昨年10月に自身の出自に関する記事を掲載した週刊朝日への怒りを再燃させている問題に関し「朝日新聞グループは加害者であることを忘れてしまっている」「これはもう、げすな話だが金の話。慰謝料請求してすっきりしたほうがいい」と述べ、同グループに法的措置をとることを明言した。
大阪市役所で登庁時に記者団の質問に答えた。
今後の対応について聞かれると「慰謝料請求するなら訴えるしかない」と語った。
昨年の週刊朝日による「ハシシタ 救世主か衆愚の王か 橋下徹のDNAをさかのぼり本性をあぶり出す」と題した出自記事を巡っては、橋下市長が同グループの姿勢を徹底糾弾し、発行元の朝日新聞出版と親会社の朝日新聞が橋下市長に謝罪。朝日新聞出版の当時の社長が引責辞任し、一応の決着が付いた。
だが、同誌が4月12日号で「石原慎太郎代表の復帰と賞味期限切れで焦る橋下市長」と題した記事で、橋下市長が最近、古巣のバラエティー番組に出演したことを「焦ると政治家はネット番組ややわらかい番組に出たがるものです」との議員秘書のコメントとともに掲載。
これに橋下市長は5日に自身のツイッターで「重大な人権侵害をやったにもかかわらず、半年やそこらでもう忘れているようだ」「大失態をやったなら、真正面からの政策批判かルール違反行為の追及で攻めて来いよ。それを、こんな人をバカにしたような記事を載せやがって」と約40件の連続ツイートで、怒りを再燃させていた。
この日、橋下市長は、昨年の朝日新聞グループの謝罪を受けた当時を「慰謝料請求するのが当然だったが、お金の話をするのはいやらしいから事実上、控えていた。この立場で格好悪いと思っていた」としたが、今回の記事掲載について「朝日新聞グループは報道の自由のもとでは、加害者であることが吹っ飛ぶとでも思っているのか。とんでもない」とまくしたてた。
一方、大阪市役所によると、橋下市長の5日のツイートを受け、6日に週刊朝日サイドから「市長の意見を聞きたい」との申し入れがあり、橋下市長に伝えたうえで、質問などがあれば書面などで受ける旨の回答をしたという。橋下市長は、その後のツイッターで「週刊朝日から市役所に面会申し入れが来た。誰が会うかバカ。僕はそんな暇人じゃない」と記している。