佐藤浩市 涙をこらえ喪主あいさつ
14日に急性呼吸不全のため90歳で亡くなった俳優・三国連太郎(本名・佐藤政雄)さんの葬儀・告別式が17日、静岡県沼津市の自宅でしめやかに営まれた。
葬儀は三国さんの遺志を尊重し、密葬で行われた。喪主を務めた長男で俳優の佐藤浩市(52)は「彼はきっとあっちの世界でも、映画を撮り続けると思います」と涙をこらえてあいさつした。
出棺の際、佐藤は三国さんの妻・友子さん、自身の妻子と並んで喪主あいさつ。「本日、三国連太郎、佐藤政雄、両名の葬儀・告別式を無事に執り行うことができました。ありがとうございました」と三国さんがデビュー以来62年間慣れ親しんだ芸名と本名、あえて2人分の名前を挙げた。
16日には通夜が営まれたが佐藤はドラマ撮影があり、法要に間に合わなかった。「撮影を休むことは故人の遺志に沿うとは思えなかったので、撮影に参加させて頂きました」と話し、名優の息子らしく仕事を優先したことを明かした。「最期にまた、三国連太郎に教えられました」と畏敬(いけい)の念を抱いた佐藤。2分間のあいさつには、偉大な父と同じ道を歩み続けることへの覚悟をにじませていた。