武田鉄矢、亡き兄との長年の確執を告白
歌手で俳優の武田鉄矢(64)が26日、都内で、著書「西の窓辺へお行きなさい」(小学館刊)の発売記念イベントを行った。
人生の後半を見すえてつづったエッセーで、今は亡き兄との確執も告白。「兄と弟の長い戦いで、母親の取り合いをしていたという思いがあります。『鉄矢といえば母』が私の宿命でしたから。お相撲さんも、平和のはずの“鳩”の政治家でも、兄弟の戦いはありますし」と政治家の鳩山由紀夫・邦夫兄弟を例に出し、代表曲「母に捧げるバラード」の裏に隠していた、家族の物語を打ち明けた。
武田は5人兄妹(きょうだい)の末っ子。98年10月に最愛の母が亡くなったことを振り返り、のちに、「母の葬儀の時は兄(長兄)が喪主を務めたが、トラブルばかり(中略)兄も一生懸命にやっているのだが、どうしても細かいところまで気がまわらない」などと述懐したこともあった。
なお、著書「西の‐」の冒頭で、芸能界を引退した島田紳助さん(57)と語った人生論について触れており、「男らしいヤツだから連絡はありませんげ、どっかで元気にしてればと心から願ってます」とかつての仕事仲間を思いやった。
武田は11年3月の東日本大震災、同年10月の自身の心臓病手術をきっかけに「人生の登り坂はひとつだけど、降る道は人それぞれの数だけある」と考えるようになったという。