喫煙文化研究会、東京五輪決定で提言

 宮崎駿監督の映画「風立ちぬ」の喫煙シーンについて日本禁煙学会と論争を繰り広げた喫煙文化研究会が10日、「2020年東京オリンピック開催における分煙社会への提言」を発表した。

 それによると「世界的に室内での禁煙は一般化しているが、野外での喫煙を禁止しているのは韓国・ソウル市と日本だけ」「日本も批准している『たばこ規制枠組み条約』における『受動喫煙対策』は公共施設、飲食店など室内での分煙・禁煙で対応しているのが世界的常識」などとしてたばこ税収入を分煙予算に割り当てることを要望している。

 五輪開催を機に野外喫煙禁止区域の拡大が予想されるのに対して、先手を打ったと言えそうだ。

 「風立ちぬ」については医師らでつくるNPO法人「日本禁煙学会」がその喫煙場面に苦言を呈したことに対し、喫煙文化研究会が「当時の状況を再現するにあたっては極めて一般的な描写」などと反論していた。

 喫煙文化研究会は指揮者のすぎやまこういち氏が代表を務め、愛煙家の猪瀬都知事も副知事時代、「税収に貢献する喫煙者のどこが悪い!」という一文を同研究会のサイト「愛煙家通信」に寄稿している。

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