森山未來「宵越しの金は持たない」主義
映画「人類資金」(10月19日公開)に主演した佐藤浩市、森山未來、阪本順治監督が17日、大阪証券取引所で会見とヒット祈願を行った。GHQによる占領下の日本で接収された財産などを基に、戦後復興などに極秘に運用されてきたとウワサされる「M資金」をめぐる巨大なマネーゲームの物語。邦画では初めて、ニューヨークの国連本部で撮影を行ったことでも話題を呼んでいる。
映画にちなみ、個人的にマネーゲームや財テクなどに興味があるか、と聞かれた主演の佐藤は「『こういう仕事をしている人間(役者)が蓄財に長けるというのはどうなんだ』という三國(連太郞)の背中を見て育ったので。今なんとかやれてるのは女房が何とか切り盛りしてくれてるおかげです」と今は亡き父の言葉を引用してコメント。森山は「宵越しの金は持たないような生活をしてるので」と正直に話し、笑わせた。
日本、ニューヨーク(アメリカ)、ハバロフスク(ロシア)、タイ(カンチャナブリ)と4カ国に渡っての撮影。天候不順での予備日も設けられないタイトなスケジュールの中、幸いにも予定通りのギリギリの日程で撮影を終えることができたという。
阪本監督は、「原田芳雄さんが晴れ男だったんで、天気悪くなると、芳雄さんの写真を出すんですよ。『お願いします!』って。それで大丈夫でしたねえ」と振り返った。
2011年7月に亡くなった俳優・原田芳雄さんの遺作となった映画「大鹿村騒動記」でもメガホンを取った阪本監督は、1989年の監督デビュー作「どついたるねん」から7本の作品で原田さんとコンビを組んでいる。