９月２９日に心不全のため亡くなった、作家の山崎豊子（本名・杉本豊子、享年８８）さんの葬儀が１日、大阪府堺市の自宅で密葬として営まれた。

　親族や出版関係者ら４０人が参列。親族の男性によると、棺には山崎さんが好きだった数種類の帽子や、愛用のめがねなどが収められ、甥（おい）で喪主の山崎定樹氏が「おばの執筆した書籍を、多くの方にご愛読いただけるよう、がんばっていきます」とあいさつしたという。

　午後０時半、山崎さんの棺は、親族らによって自宅から霊きゅう車に運ばれ、参列者や近隣の住民らが手を合わせて見送る中、静かに旅だった。