桜田淳子ライブ、クリス松村が目撃報告
26日に東京・博品館劇場で、デビュー40周年記念イベントを開催し、約20年ぶりにステージ復帰した元歌手で元女優の桜田淳子さん(55)を、タレントのクリス松村が客席から見守った。
27日のブログでそのライブの模様を報告、フジテレビ系「ノンストップ!」にも出演して感動を語った。
客席は380席。ベスト盤を買って得られるシリアル番号で応募できるチケットは約12倍の倍率だったと言われ、ネットでは20万円の値がついたという話も。
そのプラチナチケット当選の通知をクリスは9日、仕事先のオーストラリアで受け取った。その際は喜びのあまり「奇跡の大当選」と記して、当選通知画面をブログに掲載したほどだった。
そして当日。いざ、会場に入ると「超満員の会場。なのに…お話する人がいない」。チケットは1人1枚しか取れない。だから誰も、友人・知人と一緒に来場できた人はいない。異様な静けさが漂っていた。「20年ぶりの彼女にもうすぐ会えると思うと、緊張はピークに達していました」。
やがて会場が暗くなり、ナレーションが流れ、ファンなら誰でも分かる尾崎亜美作詞作曲の「Lady」のイントロが流れる。しかし、歌のパートになっても淳子は現れない。「と、その時!」あの懐かしい歌声とともに淳子が登場、会場は割れんばかりの拍手と元親衛隊の淳子コールに包まれた。淳子は何度も頭を下げながら「Lady」を歌い切った。
「ほとんどが50才前後のはずなのに、会場はまるで34年前にタイムスリップしたかのように…。だって、目の前の桜田淳子さんは、1日休養されただけのような現役バリバリと思うぐらいすごいオーラがあったから」
今年5月に亡くなった元所属事務所のサンミュージック・相澤秀禎会長(享年83)の葬儀に参列したときに見せた姿を思い浮かべていたクリスは「全く違う淳子さんに驚かされました。タイトな服を着て歌う淳子さん」と、そのシェイプアップぶりに目を見張った。
「追いかけてヨコハマ」「しあわせ芝居」をメドレーで披露し、そして挨拶。深々と何回も頭を下げ「今まで応援してくれたファンにお礼が言いたかった」と感謝を口にした。
ゲスト出演した太川陽介(54)のアシストで各シングルを振り返る場面では、各曲を少しずつ歌ったが、ミュージカル「アニーよ銃をとれ」からのナンバーを歌った時にクリスは驚いた。「この時の淳子さんが凄かった。明日からでもミュージカルの舞台に立てます!というぐらいの歌と動きでした」と、衰えないその歌唱力を確認した。
ファンへのエールで暗転し、終幕かと思われたその時、鳴り止まない拍手の中、淳子は再び登場し、「歌はもうないですけど、皆さんと握手を」と、観客全員との握手会が始まった。
「私は、その握手会を知った瞬間から手から汗が止まらなくて大変なことに」
やがてクリスの目の前に立った淳子は、握手の相手が誰かに気づいて「えー!ク・クリス…松村さん!」と向こうも驚き「アイドルのことに詳しい…」と言葉を続けた。「そこまでおっしゃっていただき、恐縮するばかりでした」と、クリスはさらに汗をかいた。
ライブが終わって、クリスは最初の1曲が「Lady」であったことに意味を見いだしていた。その歌詞『小さな船出…ひきかえせない…』に。「私は、これは桜田淳子さんの新たな決意だと受け取りました」と、クリスは淳子の完全復活を信じている。