NHK会長、大島卒業「知らなかった」

 NHKの松本正之会長(69)が9日、都内の同局で定例会見を開き、昨年大みそかに放送した紅白歌合戦の中で、AKB48の大島優子(25)が突然、同グループからの卒業を発表したことについて「(事前に)全く知らなかった」と明かした。

 そのため「その時は“やめます”の意味も分からなかった」という。

 今回が「最後の紅白」と事前に発表していた北島三郎(77)のラストステージも控えていたこともあり、大島の紅白での卒業発表には、ネット上を中心に「場違いだ」「公共放送を私物化している」などの批判の声が多数上がった。

 大島は紅白での卒業発表にあたっては、「本番直前に秋元(康)先生に相談し、プロデューサーさんに話してもらって許可をいただいています」と事前にNHKに許可を得ていたことを明かしている。

 一方のNHK広報局は、今回の卒業発表に至った経緯、また今後の紅白内での個人的な発表の対応について「演出上のことなのでお答えできない」としている。

 AKBがメドレーの1曲目である「恋するフォーチュンクッキー」を歌い終わった後、マイクを握り、突然卒業発表をした大島。松本会長は「(事前に)全く知らなかった」と明かし、「その時は“やめます”の意味も分からなかった」という。

 松本会長は紅白の内容を振り返り、「司会を務めた白組の嵐さんは慣れておられるし、紅組(司会)の綾瀬はるかさんは、初々しい感じで大変なごやかなステージだったと思う。綾瀬さんの歌(『花は咲く』)も心を打たれた。北島さんの最後のステージも大変感動的でした。あまちゃんの特別編も大変好評で、良かったと思う」と総括。「良かった」点を次々と挙げていったが、その中に“大島優子の卒業発表”はなかった。

 また第2部の視聴率が44・5%と、04年以降最近10年で最高を記録したことに「多くの方に見ていただいて良かったと思う」と述べた。 (視聴率は関東地区。ビデオリサーチ調べ)

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