JASRAC高橋ソチ使用曲、許諾保留

 作曲家の佐村河内守(さむらごうち・まもる)氏が、別の作曲家に作曲を依頼しながら、自身のクレジットで発表していた問題で、ソチ五輪に出場するフィギュアスケート男子・高橋大輔(27)の使用曲にも影響が出る可能性があることが5日、明らかになった。高橋は同日、公式ホームページを通じて使用曲を変更しないことを表明している。

 日本音楽著作権協会(JASRAC)は同日公式ホームページで、佐村河内氏から著作権管理を委託されていた全103曲について「権利の帰属が明確になるまで作品の利用許諾を保留する」と発表した。この中には高橋がソチ五輪のショートプログラムで使用する予定の「バイオリンのためのソナチネ」も含まれており、演技が行われる2月14日(日本時間)までに問題が解決されなければ、楽曲の使用に影響が出る可能性もある。

 JASRACはデイリースポーツの取材に対し「現在、事実関係を含めて詳細を確認しています」と回答。「一般論として」と前置きしつつ、「許諾保留の間に演奏された場合でも、物理的にそれを止めることはできませんが、(著作権)法に則った使用という形にはならないと考えられます」と、著作権法に抵触する可能性を指摘した。

 その上で「関係各所にご迷惑をお掛けしているのは確かですし、なるべく早く問題が解決するように善処したいと思います」と、早期決着の意志を示した。

 一方、高橋のマネジメントを担当する「ユニヴァーサルスポーツマーケティング」は、高橋が関西大学のサイト内に解説している公式HPに「今後も本ショートプログラムの変更は致しません。今はオリンピック直前の大切な時期ですので、やるべきことに真摯に取り組み、本番を迎えたいと思います」とコメントを発表。

 デイリースポーツの取材に対しても「JASRACを含めた関係各所に確認したところ、五輪での使用にあたっては問題ないという回答を得ているので、曲の変更はありません」と宣言した。

 今回の件に関して、日大名誉教授で弁護士(刑法)の板倉宏氏(79)は、デイリースポーツの取材に対し「一般的に考えれば、テレビ放送も前提とした上なわけですから、五輪での使用も著作権法の適用を受けると思われます」と回答した。

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