新垣隆氏が会見 「私は共犯者」
両耳が聞こえない作曲家として知られる佐村河内守氏のゴーストライターを18年間続けてきたことを公表した桐朋学園大非常勤講師の新垣隆氏が6日、東京都内で会見し、世間をあざむいていたことを謝罪した。
新垣氏は緊張した表情で会見場に現れた。関係者に促されて用意した謝罪コメントを読み上げた。新垣氏は「私は佐村河内氏に出会って18年間、佐村河内氏に代わって曲を書き続けてきました。世間をあざむいて発表してきました。私は共犯者です」と自身を厳しく断罪。
続けて、「障害をお持ちのかた、彼の言葉を信じた方、演奏家の方、本当に申し訳ございませんでした」と謝罪した。さらに、「当初は軽い気持ちでした。彼を通して私の書いた曲が受け入れられてうれしかったことは否めません。やがてこのことが世の中に明らかになると思うと不安になった。同時にこれ以上、大好きな音楽で世間を欺きたくないと思いました」と複雑な心情を明かした。
佐村河内氏には「もうやめよう」と言ったそうだが、佐村河内氏から「あなたが曲を書かないと自殺すると言われた」と明かした。また、今回、発表することに至った最大の動機にも触れ、「(ソチ五輪に出場する)高橋選手が私の曲を選びました。このままでは高橋選手までが彼と私の嘘を強固することに使われると思った。高橋選手が五輪出場後にこのことを発表したら高橋選手が戸惑うと思います。偽りの曲で演技したと世界中から日本が非難されるかもしれない。高橋選手は事実を知った上で堂々と戦ってもらいたい。高橋選手、そして作品を愛して下さった皆さん、本当に申し訳ないことをしました。深くお詫び申し上げます」と謝罪した。