橋下市長 辞表提出時もバトルモード

 看板政策「大阪都構想」の議論停滞脱却を目指し、市長辞職と出直し選挙出馬を表明していた大阪市の橋下徹市長(44)が7日午前、大阪市役所で同市議会の木下吉信議長に辞職願を提出した。橋下市長が4分遅れで姿をみせた辞表提出の場は儀式に終わらず、橋下市長が自民会派出身の木下議長に“宣戦布告”を行う波乱の展開となった。

 辞職願は「退職届 今回、都合により平成二十六年二月十五日をもって退職致したく存じますので申し出ます」とのタイプ打ち文面に、直筆で署名された簡素な内容だったが、提出後に橋下節がスパークした。

 自民会派出身の木下議長に向け「(他党の反対で議論停滞した)法定協議会で大阪都構想の設計図作りをしていますが、法定協議会は正常に機能していないと僕は思ってまして、メンバーを替えたい」と、自民、民主などの野党メンバーを外すことを宣告した。

 続けて「一方的にメンバーを替えるわけにいきませんから、有権者の信を問うて、信を得られれば、正常化するべくメンバーを替えて、都構想の設計図をしっかり作って、住民投票を行う。そのために市長を辞めさせてもらいます」と述べた。

 14日の市会本会議で市長説明を行い、翌15日付での辞職を申し入れた。木下議長は、辞職日について「本会議での議決を要しますので、その後については、適正に処理をさせていただく」と返した。

 これに対し、橋下市長は自民、民主会派などに市長辞職を「不同意」とする動きがあることを念頭に「仮に15日での退職にご同意いただけない場合は、(ルール上)26日まで市長をまっとうします」としたうえで、19日に大都市税財政特別委員会が開催されることを挙げ「これまで議会は僕を一切、委員会に呼ばずに一方的に審議をしている」と批判。

 「市長にとどまれと言うなら、19日の委員会では、議会は僕に直接、堂々と質問すべき。呼ばないなら、行政側には『一切、答弁するな』と伝え、『市長が答弁する』との回答で対応させていただく」と通告して退場した。

 この日、辞表提出が予定された午前11時45分になっても姿をみせなかった橋下市長に対し、木下議長が「悪いことしてないのに、私が緊張する。市長から設定した時間ですよ」と報道陣に説明する一幕も。終了後に木下議長は、市長辞職について「議会運営に支障が出るという意味では遺憾」と話した。

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