キダ氏 偽ベートーベンをメッタ斬り
“現代のベートーベン”と呼ばれた作曲家の佐村河内守氏(50)の作品が約18年前から別人が作曲していたことが発覚した問題で、“浪速のモーツァルト”の愛称を持つ作曲家のキダ・タロー氏(83)が関西のニュース番組で痛烈批判したことがネット上などで話題となっている。
キダ氏は6日に読売テレビのニュース番組「かんさい情報ネット ten.」(関西ローカル/月~金曜、後4・47)に生出演。佐村河内氏についてコメントを求められると「世界を股にかけたペテン師」「こんなもん、昔やったら打ち首、獄門や」とメッタ斬りにした。
佐村河内氏に関しては、これまでNHK番組で特集されるなどしていたが、佐村河内氏の存在を知らなかったというキダ氏は「こんなもん私と(辛口コラムニストの)松尾貴史が一緒になって取材に行っとったら、絶対バレてるて。こんなん見破らなアカン!世の中、甘すぎる」と指摘した。
ゴーストライターだったことを公表した新垣隆氏については「(自分の名前が表に出なくても)自分の曲が発表されることが、ものすごい喜びやったんやろか。私やったらイヤやけど」との感想。
佐村河内氏が新垣氏に渡していたとされる「指示書」については「腹立つわ」と内容をみながら「こんなもん幼稚園児が書いた競馬の予想以下。ネコでも書ける。ヒントにもならんわ。こんなもんで曲書いてもらえるんやったら、私もなんぼでも書くわ」と断じた。
18年間で20曲以上を提供したという新垣氏の報酬が約700万円だったことには「めっちゃ安い。犠牲者に近い」と指摘した。
番組のコメンテーター陣から、日本には本当にいい曲を評価する地盤がないのかと問われると「日本だけやなく、だいたいよそもそうやけど、佐村河内のせいでまた後戻りした」と音楽家として、怒りが収まらない様子だった。
このキダ氏の発言がネット上で話題となり、ツイッターやネット掲示板には「さすがは浪速のモーツァルトだ」「スカッとした」「東京でも放送してほしかった」などと、支持する声が相次いでいる。