橋下市長 報道陣に都構想6時間講義

 看板政策「大阪都構想」の議論停滞脱却を目指し、出直し選挙に打って出る橋下徹大阪市長(44)が15日、同市内で日頃から何かと対立気味のマスコミ関係者を相手に都構想をテーマに“6時間講義”を行った。

 案内状には、都構想に関する報道向けの「質問会」と銘打っていたが、会場は教室そのもの。各席に教科書ならぬ都構想に関する分厚い資料が準備され、最前列の真ん中席を避けるように埋まっていった会場には約100人の報道関係者が集まった。

 “教壇”に登場した橋下市長は「いつもは僕もカーッとなってしまうが、きょうは時間無制限。有権者の代わりに聞いてください」。正面には、都構想が実現しなかった場合、「平成45年までに約2323億円の赤字」とのボードが掲げられ、橋下市長は、親交が深かった故やしきたかじんさんよろしく、指示棒を手に講義した。「自慢するのは嫌いだけど、この際、自慢もしないと」と、これまでの橋下市政の成果なども解説した。

 報道陣からは次々に質問や、反論が飛んだが、橋下市長は同席した松井一郎大阪府知事らとともに回答。午後1時に始まった質問会は、日が暮れても休憩なしで続行され、結局午後7時すぎ、橋下市長の「疲れちゃったな」の苦笑いで、ようやくお開きとなった。

 最後に橋下市長は「だいたい(問題点など)ポイントは挙げてもらったと思うので、参考にします」と語った。

 常々、市役所で「マスコミがちゃんと報道しないからだ」と口をとがらせている橋下市長。熱い講義で、報道は変わるのか?

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