猪木議員 国会質問で大声出し議長注意
日本維新の会のアントニオ猪木参議院議員(71)が12日午後、参議院予算委員会で「日本の北朝鮮外交について」安倍晋三首相に質問した。
トレードマークの赤いマフラーの代わりに真っ赤なネクタイを締めた猪木議員、質問席に着くといきなり「元気ですかッ!」と大声を上げ、目の前に座る安倍首相、麻生太郎副総理、岸田文雄外相らを驚かせた。
「元気があれば何でもできる。質問もできる」と決め台詞をつないだ猪木議員、「猪木の常識、世間の非常識と申しますので、すみません」と一応は大声を発したことを謝った。
しかし最初の質問、1月の北朝鮮訪問で日本の国会議員団への招請状を受け取ってきたことについての安倍首相の考えをただしたあと、山崎力参院予算委員長に「最初のご発声、元気が出るだけでなく心臓を悪くする方もおられるので、今後は」と注意された。
猪木議員の北朝鮮との外交を尋ねる質問に、安倍首相は、対話外交の必要性を認めつつ、現状の北朝鮮の約束違反に対する国際的な制裁を前提に適切な対応をするよう猪木議員を諭した。
また猪木議員が自らの闘魂外交への感想を尋ねたのに対しては、「人と人を結びつけるのにスポーツや文化の力は大きい。私も子どもの頃、猪木議員とハルク・ホーガンとの対戦に胸を熱くしたことも」とさりげなくプロレスラー・アントニオ猪木を持ち上げるひと幕もあった。
猪木議員は昨年11月、参院議員運営委員会事務局が許可しないにもかかわらず北朝鮮を訪れ、参院懲罰委員会から登院停止30日の処分を受けた。日本維新の会もまた、党員資格と副幹事長職の1カ月停止という処分を下した。
しかし猪木議員は処分の解けた今年も1月13日に訪朝、日本の議員団の訪朝やスポーツイベントの開催などについて話し合ってきたという。