心筋梗塞で倒れ、東京都内の病院に入院していた歌手の安西マリア（本名・柴崎麻利子）さんが急性心筋梗塞のため、入院先の都内の病院で１５日に亡くなったことが１６日、分かった。６０歳だった。所属事務所が明らかにした。

　安西さんが倒れたのは２月２０日。自宅で心臓に痛みが発症し、自分で１１９番通報。都内の病院緊急搬送された。一時は心肺停止となったが、除細動器などの治療により蘇生。「急性心筋梗塞」と診断され、その後、３日にわたり、低温療法などの治療を受けていたが、還らぬ人となった。

　安西は１９５３年１２月１６日、東京都出身。７３年に歌手、エミー・ジャクソンのカバー曲「涙の太陽」でデビューし、第１５回日本レコード大賞新人賞を受賞。一躍トップアイドルとなった。その後は女優としても活躍し、幅広い層から親しまれたが、やがて暗転。

　７８年に事務所とのトラブルで失踪騒動を起こして芸能界から姿を消した。結婚もしたが離婚に至った。近年、東京都内のライブハウスなどで歌い、活動を始めた。１２年、１３年には還暦直前ながらヌード写真集を発売。多方面の活躍の場を求めた矢先に倒れ、力尽きてしまった。

　葬儀は遺族の希望により、密葬にするという。