伝説の漫才コンビ映画化、涙の初上映
お笑いコンビ「ケツカッチン」の高山トモヒロが、1994年に25歳の若さで急逝した元相方で、漫才コンビ「ベイブルース」の河本栄得さんとの思い出を描いた映画「ベイブルース~25歳と364日~」が22日、沖縄国際映画祭で初上映された。高山が書き下ろした同名著書を原作に、高山自身が初監督を務めた。
満場の拍手を受け、舞台あいさつに立った高山は「本当に感謝でいっぱいです。関西以外の地域で、ベイブルースを知ってる人はほとんどいないと思っていたのに…」と涙ぐみ、「ベイブルースでは全国制覇できなかったんですが、この映画で全国制覇して、河本の夢をかなえてあげたい」と誓った。同作は没後20年となる10月31日に全国公開される。
河本さんは、高山とのコンビ「ベイブルース」で漫才の賞も獲り、将来を期待された矢先の94年10月、テレビのロケ中に体調不良を訴え、入院。劇症肝炎と診断され、入院からわずか2週間で帰らぬ人となった。
映画は2009年の高山の同名著書が原作。大阪市立桜ノ宮高校野球部での出会いから、別れまでの10年を描く。
撮影しながら様々な思い出がよみがえったという高山は「あかん監督やと思うけど、最後のシーンは、泣いてオッケーが出せなかった」と明かした。
俳優の波岡一喜が高山役、趙珉和が河本役を務める。漫才コンクールの場面では2人が実際に当時の漫才ネタを披露。2人は「漫才のシーンが一番緊張した。伝説の漫才コンビだし、その本人(監督)が目の前にいるわけだから」と話した。
ベイブルースは大阪NSC7期生。同期には雨上がり決死隊、なるみらがいる。